まちの人 alt

2020.11.15

王冠印雑貨店 店主 海老原 久美さん

71号:会いたい!湯島本郷まちの人

東都文京病院のそばにひっそり佇む「王冠印雑貨店(おうかんじるしざっかてん)」。 レトロな店内には、ほかではお目にかかれないような個性的な猫雑貨でいっぱいです。1万人を動員するイベント「ねこまつりat湯島」の発起人でもある、店主の海老原久美さんにお話をうかがいました。

3店舗から始まった「ねこまつり」は1万人を動員するイベントに訪れる方に湯島の魅力を伝えられたら

湯島では珍しい雑貨屋さんですね

 湯島を狙って開店したわけではなくて、 たまたまこの場所にご縁があって、6年前の12月にお店をオープンしました。猫をモチーフにした雑貨を扱っています。 浮世絵の猫モノなども置いているせいか、 女性だけでなく男性のお客様も多くいらっしゃるのが特徴でしょうか。大人のお客様がメインという意味では、湯島の街に溶け込めているのかもしれませんね。

個性的な猫雑貨が所狭しと並んでいます

 掘り出し物をみつける楽しさを味わってほしいから、たくさんのアイテムを置いています。感性の合う作家さんに声をかけて、店に置かせていただいているので、ここでしか手に入らないものが多いんですよ。おかげさまで日本全国のお客様からご来店いただいています。
 一番の人気商品は手ぬぐいです。歴史のある街・湯島に住所がある和風テイストの猫雑貨店ということで、日本の伝統技術にもこだわったオリジナル商品も作っています。自分でデザインもしているので、イメージ通りのものができると嬉しいですね。
 小さなお店ですが、 お客様は商品を手にとってじっくりご覧になるので、滞在時間は長いんです。おうちの猫ちゃんと同じ柄のアイテムを発見して「わあ、これウチの子と一緒!」って喜んでいただけると、私も嬉しくなります。
 実は、オープン当初は猫雑貨のお店ではなくて、昭和レトロをコンセプトにした和雑貨のお店だったんですよ。

個性的な雑貨がいっぱい
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猫雑貨のお店になったきっかけは?

 お店を始めたものの、人通りの多い場所ではないし、最初はお客様もほとんど来てくださらなくて。ちょうどその頃、清水坂下に保護猫カフェ「ネコリパブリック」さんがオープンし、店長さんやスタッフさんと知り合って話をするようになりました。私も子供のときから猫を飼っていて、猫好きの共通点で仲良くなりました。    
 それがいつしか「大好きな猫でお店にお客様を呼べたらいいね」という話になり、そこで始めてみたのが「ねこまつり」。 期間限定で猫雑貨を置いたところ、予想以上の大反響がありました。そこから品揃えも猫雑貨にシフトしていったんです。

ねこまつりは狙って始めたものじゃなかったんですか?

 軽い気持ちで始めたことだから、「猫を通じて街おこし!」なんて全然考えていなくて。今は、参加してくださるお店も15店ほどに増えましたが、最初は3店舗だけが参加する期間限定の小さなイベントだったんです。まさかこんなに拡大するなんて想像もしていませんでした。
 ねこまつりを始めたのは2015年からですが、前回は約1万人の参加者がありました。今回は新型コロナウイルス感染症の影響で日程も変則的になりましたが、基本的には9月と2月の年2回の開催です。
 うちのお店は御朱印帳に力を入れているのですが、ねこまつりでは妻恋神社の御朱印「ニャマトタケル」がものすごく人気があるんですよ。いろんな新しい企画を考えて実行するのは大変なこともあるのですが、湯島のために何かできると思うと、とてもやりがいを感じます。

最後にメッセージをお願いします

 湯島の天神様は有名ですが、買い物客がわざわざ来る街ではありません。だけど湯島は、古くから続くものと新しいものが無理なく混在していて、大人の好奇心を満足させてくれる街ではないでしょうか。
 神社やお寺のあたりに、いかにも猫がいそう・・・そんな情緒あふれる場所です。 猫がきっかけでこの街を訪れた方に、街の魅力を発見してもらえるように頑張ります。

イベント

王冠印雑貨店の「わらび店長」(9歳の男の子・唐草模様の風呂敷がトレードマーク)にちなんだ「茶白猫まつり」を 11 月 21 日から 29 日まで開催します。いろんな作家さんにご協力していただいて、茶白柄の猫アイテムが大集合します。ぜひお店をのぞきにきてください。

王冠印雑貨店
月・火曜定休(不定休あり)
03-6806-0252
113-0034 東京都文京区湯島3-4-2 佐藤ビルディング1階

 

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