まちグルメ alt

2025.09.20

明治42年創業。参詣後にサクサク天ぷらを

てんぷら天庄

店長 森勝敏さん

100号:グルメ

湯島天満宮の近くにある「てんぷら天庄」の森店長からお話を伺いました。

最初は浅草で営業されていたのですね。

そうなのです。ところが、大正12(1923)年に関東大震災で被災したため、上野広小路に移転しました。広小路店がお客様でとても混雑するようになったので、もう1店舗増やしたのが湯島店です。今から60年以上前の話ですね。

穴子の骨の天ぷらは、珍しいですね。

お客様から、カウンター越しにリクエストされたのがきっかけで始めました。酒の肴としても好評です。穴子の骨は低温で1時間じっくり揚げます。それから特製のたれにつけて、 お客様がいらっしゃってから再び揚げて……と、手間がかかっています。 天ぷら定食などで穴子と一緒に提供しています。定食には他に海老・キス・野菜が3品・かき揚げが入っており、ご飯とお新香に味噌汁とデザートがセットです。かき揚げは、小さく刻んだ海老がぎっしり詰まっており、 お客様に驚かれます。 秋には松茸が入ってきて、海老を挟んだ天ぷらにしています。スダチをかけて召し上がるのがおススメです。

「霜柱を踏むような天ぷらを」をモットーとしているそうですが。

「霜柱は踏むとサクサクッと小気味よい音がする。その食感を目指しなさい」といった意味で、ずっと昔から厨房で言われてきました。食材の鮮度が良くなければできないことです。朝に豊洲から仕入れた魚や野菜を、ゴマ油と綿実オイルをブレンドした油でカラッと軽く揚げて、割とリーズナブルな値段で出すのが、 116年続いた秘訣ではないかと思っています。この伝統を継承していけるようにずっと頑張っていきたいです。

創業明治42年江戸情緒が残る老舗

衣はサクッと中身はプリッと職人技

店内は寛ぎの和空間

てんぷら天庄
03-3831-6571
113-0034 東京都文京区湯島2-26-9
TOPへ