地域への恩返し、SNSを活用し
従来のイメージを払拭する「カジュアル」で
丁寧さが魅力の不動産屋を目指して

「イールーム」には、どのような意味が込められているのですか。

　不動産屋としてのスタートは、平成2年に父が「南桜商事」を始めたところからです。その店舗は兄が継ぎ、私は新たにこの西片の地に店舗を構え、 今年で9年目になります。
　「イールーム」という名前は、「いい部屋」という意味を込め、出来るだけ短い名前で業態を表しお客さまに覚えてもらいやすい名前がいいなと考えつけました。

他の不動産屋さんとの違いや強みはありますか。

　大きく３つあります。ひとつめは「地域とのつながり」です。開業当初は暇で仕事が無く、時間も多くとれたため、 近隣のお店や会社への挨拶まわりや、 町会のお祭りや消防団の活動など地域のお手伝いも一生懸命やってきました。消防団では操法大会が近くなると団員と一緒にハードな訓練があり（笑）、そんなお付き合いを通じて、消防団の方から地元の大家さんを紹介して頂くことでお仕事に繋がることもあり、消防団に入って本当に良かったと実感しています。だから今はその時に支えてくださった皆さまへ「恩返し」 のつもりで日々、感謝しながら仕事をしています。
　２つ目は、ネット時代に対応した「カジュアル」感です。現在、Instagramへの投稿や、「36０度パノラマ」で部屋を撮影し物件紹介をしています。お客さまが事前に「36０度パノラマ」で部屋をみれば、現地に足を運ばなくとも、だいたいのイメージも湧き時間短縮にもなります。また退出時の原状復帰にも活用できるので、大家さんにも大変喜ばれています。
　３つ目は、私が休みも関係なくフットワークも軽く働いていることです。 定休日や平日の夜でも携帯に電話を頂ければできる限り対応します。営業時間外の電話は苦情などが多いので億劫に思う事もありますが、お客さまに丁寧に対応する姿勢が信頼関係を生み、長くお付き合いさせて頂く事に繋がっていると感じます。こういう所が大手にはない、イールームの強みだと思っています。

 お客さまはどのような方が多いですか。

　地域柄、東大生が圧倒的に多いです。 もちろん他の大学生もいます（笑）。先ほど強みのひとつに「地域とのつながり」と話しましたが、この西片に「広島県福山市居住者限定の学生寮」が有るんです。その寮は、大学生の4年間が終わって院進する際は、そこを出なければいけなくります。僕はそこの寮長さんと仲良くさせて頂いていますので、寮を出ることになった学生を、毎年4・5人紹介をして頂いています。ありがたいことです。
　そして彼等の後輩、その後輩と、途切れることなく「縁」が続いていっています。あとはファミリー層ですね。ここは誠之小学校の学区になるので、お子さんが小学校にあがるタイミングで2～3LＤＫに越してくる方が多いです。そういう方は、そのあとマンションを買う方も多いので賃貸から売買まで長くお付き合いをさせて貰っています。

 不動産青年部の仕事とは？

　青年部では、広報委員と財務委員をやっています。広報部では、文京区主催で夏はマス釣り、冬はクリスマスパーティーなどを行っています。「文京区支部報」という月刊誌の作成などもあり、なかなか忙しいのです。でも、青年部で活動することで素晴らしい仲間も増え、情報の交換もでき勉強にもなりました。また刺激も受けてもっと頑張ろうと思えてきます。

 今後の抱負を教えてください。

　私と社員3名で運営していますが、もう少し人を増やして大家さんや、これから借りに来る方や購入で来る多くの方々にもっと素早くきめ細かい対応をしていきたいです。あとは、不動産屋さんはちょっと怖いというイメージがないですか？不動産屋に対するマイナスなイメージを払拭し、カジュアルにTikTokやYouTubeなども取り入れ、新しい物件紹介の仕方にもチャレンジしていきたいです。そうすることで、コンビニのように安心して気軽に入れるお店になったら良いなと考えています。最終目標としては、「20代前半の女性客が飛込で沢山来るお店」ですね。（笑） まだまだやりたいことがたくさんあるので頑張っていきます。