2025.01.18
96号:街の不動産屋さん シリーズ7
文京区で不動産業に携わりながら、地域活動やPTAにも尽力する加藤竜登さん。その半生と地域への深い思いを伺いました。
叔母がつけてくれた名前です。私は双子で生まれ、体重が1600gととても小さかったんですね。それで「小さな体でも龍のように天に昇るほど大きく育ってほしい」という願いを込めて名付けてもらいました。今では名前に恥じないようにと、日々努力しています。
文京区千石で生まれ、林町小学校に通いました。中学時代には音楽に夢中になり、ベースを始めました。高校卒業後は尚美ミュージックカレッジ専門学校に進み、渋谷のライブハウスで演奏したこともあります。ただ、プロの道は厳しく断念しました。その後、ファイナンシャルプランナーの資格を取得して保険会社に就職しましたが、ノルマに追われる日々に苦悩し、転職を決意。 興味のあった不動産業界に入りました。
お客さまファーストで住まいを提供
文京区南会津町交流雪遊びを開催
仕事も地域活動も家庭も大切にして
最初の不動産会社では土地の仕入れ業務をしていましたが、自分には合わず苦しんでいました。そんな時、先輩に「不動産仲介の方が向いているのでは?」とアドバイスをもらい、地元で働ける会社を探しました。そして、後藤不動産に〝飛び込み〞でお願いし、「募集をしていないのは知っていますが、働かせてください!」と頼みました(笑)。その熱意を受け入れてもらい入社し17年になります。今ではお客様との信頼関係を築けるこの仕事にやりがいを感じています。
後藤不動産株式会社は、創業78年の地域密着型の不動産会社です。そのため、40年前に家を購入されたお客様が、今度はお子さんの代で売却や相続の相談に来てくださることもあります。不動産には家族の歴史や想いが詰まっています。それを次世代につなぐお手伝いができるのが、この仕事の醍醐味ですね。
また、文京区宅建青年会では、総務副委員長と財務副委員長を兼務しています。会員同士で情報の共有ができ地域差なども大変勉強になっています。また夏や冬には会員の家族も一緒に参加するイベントがあります。同じ不動産業界の仲間の絆が生まれ心強いです。
地元の丸山町会では副会長兼総務部長を務め、秋祭りや地域イベントの運営を行っています。林町小学校の『たいさん木のひろば』や避難所運営協議会にも参加しています。特に力を入れているのが、子どもたちが安心して暮らせる環境づくりです。例えば、今年2月には林町小学校の校庭で『文京区南会津町交流雪遊び』を開催予定です。福島県まで雪を運び入れる準備は大変ですが、子どもたちの笑顔を見るとやりがいを感じます。
私は地元文京区で育ち、この地に恩を感じています。だからこそ、地域のつながりを大切にし、未来の世代が安心して暮らせる街をつくっていきたいと思っています。
妻は臨床検査技師として働いているので、朝は私が4歳の息子を保育園に送り届けてから出社します。手をつないで歩くときのささやかな会話がとても楽しいです。 娘は小学6年生で、受験に向けて家族全員でサポートしています。
仕事も地域活動も家庭も、どれも欠かせないものですので、1日1日を大切にしています。
文京区はエリアにより様々な特色があります。散歩をされると大変楽しめると思います。是非、私の地元の千石や、会社がある新大塚エリアまで、足をお運びいただければと思っております。